top of page
色鉛筆

色覚タイプ(​色覚異常)について

【色覚検査】ご自身の「色の見え方」を知り、毎日をより快適に

 「他の人とは色の見え方が違うかもしれない」「健康診断で色の判別を指摘された」「子どもの色の見え方が気になる」

このようなご不安や疑問をお持ちではありませんか?

 色の見え方には、一人ひとり個性があります。色覚検査は、ご自身の色の見え方の特性(タイプ)を正確に知るための大切な検査です。特性を正しく理解することで、日常生活や進学・就職など、様々な場面で適切な配慮や工夫ができるようになり、毎日をより安心して快適に過ごすことができます。

色覚の多様性について

 かつて「色盲」や「色弱」と呼ばれていたため、特別なことのように感じられるかもしれませんが、日本人男性の約20人に1人、女性の約500人に1人は、一部の色の組み合わせが見分けにくい「色覚多様性(色覚タイプ)」を持つと言われています。これは、決して珍しいことではありません。

 大切なのは、ご自身の色の見え方の特徴を知り、上手に付き合っていくことです。

当院で受けられる色覚検査

 当院では、目的に応じて以下の色覚検査を行っております。いずれも、見て答えるだけの簡単な検査で、痛みは全くありません。

 
1. スクリーニング検査(色覚に特性がある可能性を調べる)

 まず、色覚に特性があるかどうかを調べるための基本的な検査です。学校や会社の健康診断でも広く用いられています。

  • 石原(いしはら)色覚検査表

    • どのような検査?

      • 様々な色の点で描かれた図版の中から、隠れている数字や記号を読み取っていただく、最も代表的な検査です。

    • 何がわかる?

      • 主に、赤色と緑色の識別の特性を大まかに調べることができます。

  • SPP(標準色覚検査表)

    • どのような検査?

      • 石原色覚検査表と同様に、色の図版から数字などを読み取る検査です。

    • 何がわかる?

      • 石原式と並んで、標準的なスクリーニング検査として用いられ、色覚の特性の有無を調べます。

2. 精密検査(色覚のタイプや程度を詳しく調べる)

 スクリーニング検査で色覚に特性が見られた場合に、どのようなタイプなのか、どの程度の特性なのかをより詳しく調べるために行います。

  • パネルD-15検査

  • どのような検査?

    • 色のついた15個のチップ(色票)を、基準となる色から順番に、色が滑らかに変化するように並べていただく検査です。

  • 何がわかる?

    • この検査により、ご自身がどのような色の組み合わせを混同しやすいのか(例えば、赤と緑、青と黄色など)を具体的に知ることができます。結果は日常生活での工夫を考える上で、大変役立ちます。色覚のタイプやおおよその程度を把握することができます。

より精密な検査(アノマロスコープ)について

 色覚のタイプと程度を最も正確に診断するためには、「アノマロスコープ」という専門的な検査装置が必要です。これは、ご自身で装置のツマミを操作し、赤と緑の光を混ぜて基準となる黄色と同じ色を作っていただく検査で、色覚の確定診断における世界的な標準検査とされています。

 当院ではアノマロスコープを用いた検査は行っておりません。上記の検査の結果、アノマロスコープによるさらに詳細な検査が必要であると医師が判断した場合には、責任をもって大学病院などの専門医療機関へご紹介いたしますので、ご安心ください。

検査でわかることのまとめ

  • ご自身の色の見え方のタイプとおおよその程度

  • どのような色の組み合わせが見分けにくいか

  • 日常生活や学習、仕事などで配慮すると良い点

よくあるご質問

Q. 検査時間はどのくらいかかりますか?

A. 検査の種類にもよりますが、石原色覚検査表やSPPは数分程度、パネルD-15検査は5分~10分程度が目安です。

Q. 予約が必要ですか?

​A. 特殊な予約は必要ありません。毎日施行可能です。

Q. 子どもでも検査を受けられますか?

A. はい、受けられます。ひらがなや数字が読めない小さなお子さんでも、石原色覚検査表(小児用)や、パネルD-15検査で指で色票を指し示してもらうなどの方法で検査が可能です。お子さんの色の見え方が気になったら、お気軽にご相談ください。

Q. 色覚タイプは治療で治りますか?

A. 現在のところ、生まれつきの色覚タイプを根本的に治療する方法はありません。しかし、ご自身の特性を正しく理解し、生活の中で少し工夫することで、不便を感じる場面を減らすことができます。

Q. どんな時に検査を受けたら良いですか?

A. 以下のような場合は、一度検査を受けられることをお勧めします。

* 健康診断などで色覚の異常を指摘されたとき

* ご自身で色の見え方に疑問を感じるとき

* お子さんの色の識別に気になる点があるとき(例:ぬり絵で通常と異なる色を使うことが多いなど)

* 進学や就職で、色覚に関する条件があるとき(事前に確認が必要です)

色覚について少しでも気になることや、ご不安な点がございましたら、どうぞお気軽に当院までご相談ください。

【おすすめリンク】

【アプリ】

​強度色覚異常(2色覚)体験アプリです

 

【色覚眼鏡】

​​

【職業適正について】

<色覚による制限がある職種>

航空機乗務員、航空管制官、海技士(航海)、小型船舶操縦士、機関部船員、海上保安官、海上保安官(航空)、 動力車操縦者、警察官、皇宮護衛官、入国警備官、 自衛官(航空以外)、自衛官(航空)、消防官

 

<異常3色覚でも困難を生じやすい職種>

鉄道運転士、映像機器の色調整、印刷物のインク調整や色校正、染色業、塗装業、滴定実験

 

<2色覚には難しいと思われる職種>

航空・鉄道関係の整備士、色見本のない色指定を伴う業務、 商業デザイナー、カメラマン、救急救命士、看護師、臨床検査、 歯科技工士、獣医師、美容師、服飾販売、サーバー監視業務、 懐石料理の板前、食品の鮮度を指定する業務

 

<2色覚でも少ない努力で遂行可能な職種色>

見本などを携帯して色指定を行う業務、医師、歯科医師、 薬剤師、教師、調理師、理髪師、芸術家、建築家、 電気工事士、端末作業を伴う一般業務

<2色覚でも全く問題ない職種>

モノクロ文書による一般業務、その他色識別を必要としない業務(色以外の情報がすべて付加されている業務含む)

 

色覚検査のすすめ より引用)

job_pilot_man300300300300300300300300300
job_syouboushi_man3003003003003003003003
job_police_man30030030030030030030030030
job_kaijo_jieitai_man3003003003003003003
bottom of page