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緑内障

​緑内障 Q&A

  よくある質問について まとめました

Q 緑内障とはどんな病気ですか?

A 進行性に視神経障害が生じる原因不明の疾患です。

 

 視神経障害が進むと、視野障害が生じます。

 40歳以上の20人に1人、70歳以上の10人に1人が、視野異常を伴う緑内障です。

 失明に至るケースは全体の2.6%ですが、患者数が多いため、日本人失明原因の第1位です。

 初期~中期は自覚症状がないため、検診やコンタクトレンズ作成などで発見されることも多いです。

 9割の方がご本人が緑内障と気づいていません。20代、30代の方で見つかる方もいらっしゃいます。

 近視が強い方や、親兄弟が緑内障の方はリスクが高いので、要注意です。

 

Q 治療はどうするのですか?

A 視神経障害や視野障害を治すことはできませんので、点眼による眼圧下降で進行予防します。

 

 眼圧下降が、緑内障の進行予防になることがわかっています。

 進行を止める、もしくは、進行スピードを緩めることが治療目標となります。

 基本は、点眼治療です。点眼治療では不十分な場合、レーザー治療や手術治療を検討します。

 眼圧が10mmHg台と正常でも眼圧下降が有効です。 

 眼圧下降の目標は、基礎眼圧よりも、20~30%下降させることです。 

 

Q 通院の頻度はどれくらいですか?

A 基礎眼圧測定・治療初期・薬剤変更時は2週間~1ヶ月毎です。安定期は3ヶ月毎通院となります。

 

 ・視力・眼圧補正眼圧・点眼薬の副作用・視神経乳頭出血の有無をチェックします。

 ・3ヶ月毎にOCT(眼底三次元画像解析)や視野検査にて、視神経障害や視野障害をチェックします。

 ・生涯にわたる通院となるため、十分に安定している場合は、3ヶ月毎通院も選択できます。

 

Q 視野異常がなくても通院・検査・治療は必要ですか?

A 前視野緑内障という概念があります。

 

 ・OCT黄斑部マップにて、視野異常を生じる前の緑内障を診断できるようになりました。

  前視野緑内障(preperimetric glaucoma)と呼びます。

 ・視野障害がない方も平均7年ほどで視野異常を生じます。

 ・視野異常が現れる時点で視神経障害が50%進行しています。

  そこで、前視野緑内障も治療対象であると考えます(自分自身の目なら、治療開始します)。

 

 ・前視野緑内障と診断するためには、OCT上視神経障害の悪化が不可欠です。

  3ヶ月毎にチェックしていただいて、約1年ほどで診断します。

  緑内障のリスク因子が強い場合は、早めに治療を開始する場合もあります。

 

Q 使えない薬はありますか?

A 狭隅角でなければ、使えない薬は基本的にありません。

 

 ・緑内障=禁忌(使ってはいけない)とされている薬があまりに多くあります。

  レンドルミンやブスコパンなど、抗コリン作用がある薬です。

  開放隅角緑内障(広義)の方は、使用できますので、心配ありません。

  他科の医師や薬剤師に指摘されることもありますが、大丈夫です。

 ・例外的に、ステロイドの長期使用は眼圧に影響がある場合がありますので、ご相談ください。

 

 ・狭隅角というのは、目の中の一部の空間が非常に狭い状態です。

  突然、視力低下と眼痛に襲われる急性緑内障発作を起こすことがあります。

  発作をほっておくと、失明する場合があります。

  これらの方は、点眼治療よりも白内障手術やレーザー手術をお勧めさせていただきます。

  これらのお話しがなければ、御心配なさる必要はありません。

  しかし、加齢とともに、リスクが高くなってきた場合は、お話しする場合があります。

 

Q 生活や食べものについて 気をつけた方がいいことはありますか?

A 普段の食生活や運動などの生活習慣が緑内障を予防したという報告はまだありません。

 

 ・喫煙は、ニコチンが血管収縮させ、視神経の栄養障害の原因となります。禁煙をお勧めします。

 ・コンタクトレンズやメガネ装用は、影響ありません。

 

 ・レーシック手術は、角膜を薄くし、見かけの眼圧を下降させます。

  治療効果がわかりにくくなるので、すでに緑内障を診断されている方はお勧めしません。

 ・白内障手術は眼圧を下降させます。

 

Q 本当は、点眼を忘れがちです。

A 恥ずかしいことではありません。正直におっしゃてください。怒りませんよ。

 

 ・効果が見えにくい治療を続けるのは根気がいると思います。

  しかし、眼圧下降していない場合、薬が効いていないのか、使用頻度が低いのか、判断できません。

  ぜひお話しください。実際、薬の相性によっては効きにくい方もいらっしゃいます。

 

 ・40代男性の4人に1人が残念ながら、治療を中断されてしまうという報告があります。

 ・夜1回の点眼を忘れてしまう方は、朝1回に変更しても結構です。その際、教えて下さい。

 ・点眼で多くて、大変な方は、2剤を1剤に合わせた合剤というものもあるので、ご相談ください。

 

Q 転勤・転居にて診療所を変えたい時、他のDrの意見を聞きたい時は、どうすればいいですか?

A 今までの経過が参考になります。検査・治療の経過などをまとめた紹介状を作成します。

2017年3月 豊洲やまもと眼科

当院の緑内障外来の特徴

1)角膜厚補正機能付き眼圧計

 角膜が厚いと眼圧は高めに、角膜は薄いと眼圧は低めに測定されます。

 当院では眼圧測定時に角膜厚も同時に測定し、眼圧を補正します。

 高眼圧と診断されていた方も実際には異常なしであったり、レーシック後の方の眼圧も正確に測定しやすくなります。

2)OCT(眼底三次元画像解析)

 前視野緑内障(視野異常が出る前)の診断が可能です。これにより、早期に治療開始できます。

 健康診断で視神経乳頭陥凹拡大のため、要検査になった方も、初診時に診断できる事があります。

 GCC(網膜神経線維層+ 網膜神経節細胞層+内網状層)測定により、視神経障害の進行がわかります。

 視野異常とOCTが一致しない場合、緑内障でないかもしれません。

3)静的視野計の経時的解析

 すべての検査データをモニタ上で一緒に見ていただきます。視野の変化なども一目瞭然です。

4)院内処方・院外処方 対応可能

 院内に在庫がない薬も、院外処方で対応が可能なため、全ての治療薬を使用可能です。

5)土曜日・日曜日も診療

 緑内障は、継続治療が重要です。平日お忙しい方もご利用ください​。

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